中学生のとき、
友だちから教え方が上手だね、
分かりやすいねって言ってもらい、
そんな才能あるんだ〜と嬉しくなり、
家庭教師を目指したわたし。
ちょっと遠回りはしましたが、
家庭教師になって12年、
想像以上にた楽しくて、
そしておもしろくて
天職だなって思っています。
でも、
家庭教師を続けてきて
想像と全然違ったことが一つあります。
はじめて家庭教師になりたいと思った中学3年生の時から、
ずーっと研究してきた伝え方。
どうやったらおもしろさが伝わるか、
どうやったらたのしさが伝わるか、
そしてどうやったら分かりやすく教えられるか。
生徒一人一人に合わせて伝え方を変え、
いかに楽しくおもしろく、
そして分かりやすく、
そのわたしの武器が役立つはずと思っていました。
全然違いました。
勉強を楽しく分かりやすく伝えるのは
ただの入り口にしか過ぎませんでした。
契約前の体験授業で、
楽しい!
おもしろい!
分かりやすい!
と家庭教師としてのわたしの信頼を
得ることには役立ちました。
しかし、
日々の授業はそうではなかったのです。
わたしは勉強が好きだったけれど、
そうではない生徒がほとんどでした。
勉強というものと闘かわなければならない状況に
置かれた生徒たちを見続けているうちに、
わたしの武器、全然役に立たないぞ、
あれ、思ってたのと違うぞ、
全然楽しくないぞ、
そう思うようになりました。
わたしはきっと、
勉強って楽しいよ、
勉強って楽しくできるよ、
大丈夫、分かりやすく教えるから、
そんなふうに自分の勉強の世界に
生徒たちを引っ張って連れてこようとしていたんだと思います。
変わるきっかけは、
家庭教師として独立したことでした。
それまでは、
家庭教師派遣会社から紹介してもらっていましたが、
独立してからは自分でビラを作り、
歩いて一軒一軒ポスティングしてまわり、
体験授業をする、
それで気に入ってもらえれば契約へ。
責任感が増しました。
授業を継続する中で、
何だか生徒が楽しくなさそうだな、
何か授業がうまくいってない気がするな、
いい意味で敏感になりました。
それは一体どうしてだろう。
わたしがどう考えているか、
わたし一人が思う理想、
それらを全部投げ捨てて、
生徒が考えていること、
悩んでいること、
生徒自身もわかっていない思いを
必死に拾いに行きました。
もう自分の思いや考えはいらないと思いました。
生徒一人一人が、
勉強によって窮屈な思いをすることなく、
どうやったら彼らが自分らしく生きていけるか、
とにかく生徒たちの情報が欲しくて、
自分自身を白紙の状態にして
生徒の心の声を拾いに行きました。
それからです、
生徒たちの才能が見えるようになったのは。
思いっきり生徒一人一人の世界に入ることで、
自分は何をすべきかよく見えるようになりました。
そして、
自分にできることなんて大したことないな、
結局は生徒一人一人の力なんだな、
ということに気付きました。
わたしにできることは、
信じて見守る、
それだけでした。
高校生は普通に
学校の内容に合った授業をしていますが、
小学生や中学生とは
もう学校の勉強中心の授業はやめました。
やりたければやります。
でも、
やりたくないならやりません。
一度きりの人生、
楽しい楽しい大事なこの時期を
勉強で苦しいなんて
一瞬たりとも思ってほしくない。
たのしく頭を使う、
たのしく考える、
その経験こそが彼らを助けてくれる、
そう信じることにしました。
やりたくないから逃げたんじゃなくて、
今は必要ないと自分から置いただけ。
やっぱり必要になったと思ったら
また手に取ればいいし、
本当に要らなかったら
そのまま忘れちゃえばいい。
無理だなって思う気持ちを大事にする。
そして、
やりたいなって気持ちと
好きだなって気持ちを大事にする。
中学生になると、
宿題をやった振りを上手にします。
わたしには完璧にバレてますけどね。
でも、
やった振りをさせているのはわたしです。
そんなことに頭は使ってほしくない、
ただただやったことにするために
罪悪感を感じながら書き写すことに
時間を使ってほしくない。
やりたくないのにやらなきゃいけないって
そんなに自分を追い詰めないでほしい。
学校の成績が心配で・・・と
授業をお願いされたわたしですが、
生徒を思えば思うほど
授業がどんどん学校の勉強から離れていき、
4文字縛りのしりとりに夢中になったり、
紙のお金を使って買い物の練習するのに
お客と店員の設定の方に夢中になったり、
中学生とお互い黙々と数独を解くだけの
何とも言えない時間を毎週過ごしたり、
そんな授業でお金もらっていいのか?
わたしって家庭教師なのか?
なんて思うこともあります。
何だか目指していた家庭教師像とは
全然違うところにいますが、
幸いどのご家庭もこんなわたしの授業を受け入れてくださって、
ますます自信を持って学校の勉強から
かけ離れていくのでした。
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